認知症や知的障害の相続人は、
自分で十分な判断ができないため、
遺産分割の話し合いに参加することはできません。

そのため、相続人の中に、
認知症や知的障害の人がいる場合には、
通常の相続とは異なる手続きが必要です。

流れとしては、認知症の症状が重度の場合、
家庭裁判所で成年後見人の選任手続きをして、
認知症の相続人の代わりに、遺産分割の協議を行うことになります。

なお、成年後見人は、認知症の人の配偶者や、
4親等内の親族から家庭裁判所に申し立てて、
親族から成年後見人の候補者を上げることができます。

ただ、適当な候補者が見つからない場合には、
家庭裁判所で登録されている弁護士や、司法書士から、
家庭裁判所が選ぶことも可能です。

また、家庭裁判所に成年後見人の選任の申し立てをするには、
口頭では手続きができませんので、
必要な書類を提出する必要があります。

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成年後見人の申し立てのための必要な書類としては、

・ 後見開始の申立書

・ 成年後見人候補者の住民票、戸籍の附票

・ 認知症の相続人の戸籍謄本、住民票

・ 認知症の相続人の診断書

・ 成年後見人候補者の身分証明書

・ 成年後見人登記事項証明書

以上となりますが、
他にも、必要な書類が必要になる場合もあります。

たとえば、父親が亡くなり、
母親と、その子供2人(長男、長女など)が相続人で、
母親は認知症が進んでいるといったケースがあります。

その場合、認知症の母親も、
亡くなった父親の配偶者になりますので、
相続人の1人です。

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認知症の症状が重く、自分で判断することも、
字を書くことすら難しい状況であっても、
相続人から除外することはできません。

遺産分割の話し合いや、協議書への署名については、
相続人の1人でも欠けていると、
無効になるからです。

しかし、亡くなった人が残した財産を相続するためには、
遺産分割協議書、または、それぞれの相続手続き書類に、
相続人全員の署名と実印が必要になります。

そういった場合、相続人の1人である自分(長男)が、
認知症の母親の代わりに、署名や実印をして良いのかどうか、
疑問に思う人も多いです。

答えとしては、同じ相続人は、
利害関係があるため、
他の相続人を代理することはできません。

つまり、認知症の症状が重く、判断能力のない母親の代わりに、
同じ相続人の自分が、書類に署名などをしたとしても、
その書類は無効になるということです。

判断能力が無いのに、母親の手を取り、
自分が手を添えて署名できたとしても、
母親本人が判断したものでなければやはり無効です。

そのような場合には、認知症の母親のために、
成年後見人の選任を、
家庭裁判所ですべきと言えます。

ただ、成年後見制度では、
認知症の人の能力によって、
成年後見人、補佐人、補助人の3種類があります。

この内、成年後見人なら、重い認知症の人の代わりに、
遺産分割の話し合いから、
財産に関するすべての代理権を持つことになるのです。

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